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現在ではプロセス4色印刷が主流になっていますので印刷資料も4色については充実していますが2色印刷については非常に資料が乏しく、実際に2色デザインの指定は4色のものより難易度が高くなっています。
予算の関係で2色印刷にする場合が殆どでしょうがデザイン的に2色のインパクトのある効果を狙う場合もありますし、もし、予算の関係だとしてもデザイナーとしては4色に負けない、あるいは、2色の特色を生かし、4色以上のデザイン効果を狙いたいものです。
特色2色の印刷は4色では再現できない彩度の高い色や特殊なトーンを選択することができます。本書は、個々の特色インキが持つ美しさを生かし「2色印刷でなければ得られない色」を目指しました。
作 例に大きく紙面を使用しまた、作例には全体の統一感を持たせるため弊社から発行されている情報誌「伝口説加」の文章に、新たなものを書き加え再編集したも のをデザイン化しました。グラフィックデザインは情報を伝えるという意味で内容と視覚の関係が何より大切です。本書では文字や文章をビジュアルなイメージ に置き換えることを重視しました。
作例の本文は様々な国々の文化や文学、芸術、そしてもちろんデザイン情報などを盛り込んだものです。文章と作例をあわせてお読みいただき、デザインの背景を思い浮かべてください。みなさまのイメージの一助になれば幸いです。
各ページの作例の下部には2色を使ったいろいろな効果を記事として載せています。
モノクロページには2色ページの指定紙とデザインの意図、刷り順を記載しています。
●ページの構成は2色ページ2ページの後にモノクロページ2ページに2色ページの指定とデザインの意図、刷り順を記載しています。2色の内容は60種類で すべて姉妹品の「2色カラーチップス」にある68色の中から抜粋していますので「2色カラーチップス」を併用することでより指定しやすくなるよう設計され ています。
●本文以外に資料として、混色の概念や巻末に2色印刷に関わりの深い言葉を抜粋したデザイン・印刷用語辞典を掲載しています。
●カバーは線画と色指定のみのデザインの作例になっており表紙にその色指定と版下がデザインされています。裏表紙(表4)の版下に表紙(表1)の指定紙を付け加えて印刷会社に発注すればカバーの絵の部分の印刷物が仕上るようにできています。
● 本文の各2色ページには上部に作例と作例の記事、下部にツートーンカラーチャート、ダブルトーン(主色を入れ替えたもの2種)、2色分解、文字の刷り見本 (白地にベタ、ベタ白抜き)が記載されています。また、作例の最上部には作例の題名と使用インキのベタ刷りにDICナンバー、色名、インキ配合比が記載さ れています。
●印刷条件は特別なものではなく、通常の商業印刷が行われる状態で印刷されていますので、最も現実的かつ実用的です。
●用紙もプロセスカラー印刷で標準的に用いられるマットコート紙を使用しています。
●網点線数も標準的な175線のスクエアドットを使用しています。
●姉妹品に「2色カラーチップス」があります。
サンプル画像
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